桜は、日本を代表するイメージの一つかも知れませんね。
1年のはじまりはお正月ですが、日本では3~4月というのは、新しい環境や人間関係に変わるときの一つの節目です。
卒業式や入学式の季節、別れと出会いの季節、新しい学校や教室にゆく季節、引っ越しをする季節などなど。
そんなときに桜は咲きます。
海外や北海道地方のアイヌ文化ではお花見をする風習はないようですが、桜は、日本人の心とまでいわれることがあります。
たくさんの歌にもなっていますが、「国の花」と決まっているわけではないようです。
例えば、日本国のパスポートや皇室などでは菊の花が使われています。
桜は、主にサトザクラとヤマザクラに分けられます。
代表的な種類は、みなさんも知っているようにソメイヨシノですね。
これはサトザクラです。
ソメイヨシノは、江戸時代末期に、偶然、江戸のはずれで自然交配した種です。
とてもきれいな花が咲くため、愛され、昭和15(1940)年、日本の天皇歴史ができてから2600年の記念の年(いろいろな考え方や説あり)に全国的に植えられました。
特徴は、苗を接ぎ木(つぎき)できるので、みんな性格が同じなのです。
クローンと呼びます。
昭和15(1940)年に一斉に植えられたため、いま、寿命をむかえている桜の木が少なくありません。
一方、北海道ではどうでしょうか。
北海道ではエゾヤマザクラという種類が一般的です。
これはヤマザクラです。
もともと自然の中で生きてきたものですが、開拓をされてから、心の支えに、ふるさとの本州の春を恋しいかのように、ヒトの手によって植えられてきました。
東の根室地方では、チシマザクラという自然の種類もあります。
本州、四国、九州と違うところは、お花が咲くのが5月ということです。
北海道での桜は、卒業式や入学式などの季節ではないのですね。
どちらも、ヒトが植えたものは同じ性格を持つクローンですので、日本各地の桜の開花予報などには、ソメイヨシノ、北海道ではエゾヤマザクラが、気象台からの開花予報の発表や記録に使われます。
桜の開花とは、気象台の標本木において5~6輪が咲いたときを指します。
満開とは、木全体の80%のつぼみが咲いたことを指します。
九州での開花は、だいたい3月25日ころ。
北海道の開花は、4月30日~5月15日ころです。
それでは、また北海道からの順で、写真を紹介します。
自然に生きている桜の木、開拓のときに植えられた木のご紹介です。
特徴は、お花が咲くことと同時に葉も出ることです。
撮影地:網走市、湧別町サロマ湖・五鹿山・近郊
つぎのような取り組みを紹介します。
厳しい北海道の開拓をされた人たちへの、慰霊の桜並木があります。
あばしりと云えば、刑務所。
その背景には囚人による過酷な道路開削(日本での道路を作る上で最大の犠牲者を出したとの記録)、その慰霊に1913年、その起点となった二見ヶ岡地区から当時2200本のエゾヤマザクラが植えられたと記録されています。
東北海道での最大規模でした。
いまでは、166本が残るのみだそうです。
それらを守り伝えようとする人たちの活動があります。
撮影地:北九州市小倉北区・南区、福岡県行橋市、みやこ町
みなさんは、桜とどんな思い出がありますか?
これからも春の思い出として、美しく心に刻まれてゆきますように。
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